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2009年のコンビニまとめとこれからについて

今回は大手4社の決算が出そろったということで、全体を総括する視点でまとめておきたい。
※ミニストップは規模的に小さいので今回は除外。

コンビニ大手5社:営業減益 節約志向が影響−−2月期決算(毎日新聞)

コンビニエンスストア大手5社の10年2月期決算が14日、出そろった。たばこ自動販売機への成人識別カード(タスポ)導入に伴う来店客数増が一巡したことや、消費者の節約志向が強まった影響で、単体の営業利益ベースでは全社が減益となった。客数減に加え、客単価が大きく下落したことが、減益の大きな要因になっている。ローソンの新浪剛史社長は14日の会見で、「コンビニは高いというイメージがあり、(スーパーなど)他業態に客を奪われた」と話した。ただし「節約志向は底を打ち、客単価の更なる下落はない」(上田準二ファミリーマート社長)との見方も徐々に出てきている。


10年2月期の決算の数字はどこも軒並みわるかった。

タスポの影響については何度も書いているが、本来落ち込んでいたはずのコンビニの売上をごまかす効果しか無かった、ということ。特に売り上げの金額自体は変わらなくても、値入りの低いタバコの割合が増える事は経営的によくない状況である事は説明するまでもないだろう。

「客数減」「客単価減」の両方の落ち込みは、コンビニがいま壁にぶつかっている事を示している。

「客単価減」は二つの側面から原因が考えられる。
一つは、消費意欲の減退だ。ただし、小売業全体で見ると売れ行きをのばしているところもある。これは既存のコンビニの商品が消費者にアピールできる力が低くなった、という捉え方で良いだろう。「新商品」だからといって売れる時代は終わりを迎えているのに、単なる新商品のローテーションサイクルしか展開してこなかったツケが今まさに表面かしているのだろう。

もう一つは低価格商品の拡大だ。前述した商品のアピール力の無さを「高いから売れない」という風に認識してしまい、そこから導き出された「低価格PBの拡大」。これが客単価を下げる要因になっている。これは自ら自分の首を絞めているようなものだ。もちろん市場価格にマッチした「適正価格」というのは存在すると思う。しかし、適正は何なのかという事を考えずに、「売るためには安くするしかない」という思考停止にも似た施策が行われていたように感じる。

2009年はコンビニ各社もPBなどの安い商品の展開に追われていた、というのが私の印象である。

「客数減」はどうだろうか。
もちろん、これは「商品力の無さ」が関わってくることは間違いない。しかしそれだけではないだろう。単純に客数という点にだけしぼって考えれば二つの傾向が考えられる。

一つ目はコンビニ以外で買い物をする人が増えたということ。もう一つがコンビニで買い物をする必要のある人が減った、ということ。両者は似ているようで違う。

前者は単にスーパーや100均ストアといった他の小売業で買い物をするようになった、という事だし、後者はそもそもの外出回数が減ったり、家で食事をとったりする人が増えた、ということだ。

これらは景気の変動の余波をもろに受ける。そして実際コンビニの業態で対応できる部分はそれほど大きくない。コンビの業態を変えずに、スーパーや100均ストアに対抗しようと思えば値下げを行うしか無い。しかし、ロイヤリティという制度が入っているコンビニでは過度の値下げには限界がある。だから、その舞台で勝負するには限界がある、ということだ。

「営業利益」について
下の数字も、毎日新聞の記事からの引用だ。

 ◆コンビニ大手5社の10年2月期単体決算◆

          全店売上高       営業利益

セブン−イレブン  27849( 0.8) 1562(▼12.3)

ローソン      14724(▼2.3)  449(▼ 4.1)

ファミリーマート  12737( 2.2)  302(▼10.0)

サークルKサンクス  8521(▼4.3)  153(▼33.6)

ミニストップ     3004(▼0.8)   31(▼50.5)



全店売上高はプラスのところもあるが、営業利益はどこも下がっている。パーセンテージと売上の規模で考えるとサークルKサンクスは相当厳しいと言えるだろう。逆にローソンは営業利益のマイナスが1桁台にとどまっている。おそらく値入率が鍵になっているのだろうが、詳しい考察はここでは割愛する。ともかくこれらの数字を見て言える事は「チェーンごとの明らかな差が存在する」ということだ。

これから
まず、「客単価の改善」。これが鍵になってくるだろう。それと同時に「加盟店の利益をいかに確保するか」これが二番目の鍵だ。これら二つの鍵は結びついている要素が多い。加盟店の存在ありきのコンビニチェーンで、土台となる加盟店が「売上」を上げられなければ本部に利益は入ってこないし、加盟店が「利益」を上げられなければ、新規加入者が増えない、ということになる。どちらにせよ致命的だ。

目指すべき方向性としては二つある。、一つは「コンビニ」の形を進化させるということ。もう一つは「コンビニ」の枠を超えたフォーマットを展開していく事。

コンビニの売上が悪いのは「並んでいる商品が魅力的でないから」「提供されている利便性と価格が釣り合っていない事」の二つだ。前者は商品開発で埋めていくしか無いが、後者は難しい問題を含んでいる。

今までは「便利だから定価でも買い物をする」という人たちがコンビニの売上を支えていたのだが、今ではその便利さが当たり前になってしまい定価という値段だけが残ってしまっている状況だ。新しいサービスを次々と追加していけばさらに利便性をあげることはできる。しかしコストはかかるし、従業員への負担も大きい。更なる利便性の提供ができるのは体力のあるコンビニチェーンだけだろう。

もう一つのコンビニ以外のフォーマット展開はローソンが積極的に進めている。「利便性と定価販売」のビジネスモデルが成立しないならば、別の適切なフォーマットを立ち上げるという方法。これは利便性という切り口ではない小売業ということだ。これでもきちんと利益が上げられるモデルならば問題ないだろう。

これからの、コンビニはこの二つの方向に進んでいくだろう。その流れに乗り切れないならば、自然と淘汰されていくのではないかと思う。

関連ニュース:
《経済》 大手コンビニ5社が新機軸で巻き返し 県内の店舗は売り上げ低調

コンビニ強盗ニュース:
コンビニで刃物強盗 18万円を奪う 宮城・大崎

16日午前2時ごろ、宮城県大崎市松山金谷のコンビニエンスストア「セブンイレブン宮城松山店」で、客を装った男が「金を出せ」と店員を刃物で脅し、現金約18万円を奪って逃げた。当時店内に客はおらず、店員も無事だった。古川署が強盗事件として男の行方を追っている。
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いまさらですが 小泉今日子なのです

小泉 今日子 KYON2(キョンキョン)はどうよ?
From いまさら 小泉今日子 @ 2010/04/18 4:53 PM

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